好きな絵に想う
好きな絵があることは幸せです。好きな絵を見て心豊かに暮らしたいものです。
これから私の好きな絵について語ってみます・・・皆さんの好きな絵も教えて欲しいものです。
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一枚の絵は心に潤いと精神的な豊かさを与えてくれます。素晴らしい音楽もしかりです。一枚の愛する絵を持つ人は幸せな人と言えるでしょう。
「あなたは好きな絵がありますか・・・」と問われた時、何と答えるでしょうか?
私は心を感動させた絵が、走馬燈のように次から次へと脳裏を通り過ぎていきます。あまりにもたくさんありすぎて困ってしまします・・・・・が、その中でも・・・・・
私が東洋で最も尊敬する作家は、中国の確か南宋の時代に活躍した「牧谿・もっけい」という水墨画家です。大学の美術史の授業でその作品に接し、非常に深い感動を覚えたことを昨日のように思い出します。
あのバッハのオルガン曲と同じぐらい深い精神性を感じます。今の私の絵の精神的よりどころはこの牧谿の水墨画が原点のような気がします。
西洋では「ルノワール」がいい。上野で初めてルノワールの本物に接した時の感動はすごいものでした。技法は単純です。使っている絵の具も特別な物は使っていない。僅か数色の組み合わせのハーモニーです。それでいて画面は強く宝石のように光り輝いていました。
私もルノワールの絵の模写を何枚かやりましたが、今の私の絵の技法の原点はルノワールと言っていいでしょう。芸術は上手くなくていいのです。芸術とはいかに単純であるかの証です。それを私に教えてくれました。
日本では、何といっても「坂本繁二郎」が好きです。幽玄の美を追究し、晩年の月を描いた作品等は、深いふかい精神世界の美を描きあげています。今の私が描く虹色の絵の原点は、何を隠そうこの坂本繁二郎の色なのです。「至高の紫色」を中心置き、7色の色が循環し宇宙の色を創るのです。繁二郎の阿蘇を描いた屏風画は私の目標の一つです。
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